日本の部活(BUKATSU)

文化と心理・行動を読み解く

尾見康博 著

発行日: 2019年3月20日

体裁: 四六判並製160頁

ISBN: 978-4-908736-11-7

本体: 1700円+税

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内容紹介

部活(BUKATSU)とは何か?

2年半の在米研究を経て帰国した心理学者が,日本の部活(BUKATSU)に感じた違和感とは? 勝利至上主義,気持ち主義,一途主義,減点主義という4つの主義から,日本の部活を取り巻く文化的側面と,関係する人々の心理・行動を読み解く。日本の部活への文化心理学的観点からのアプローチ。

目次

第1章 部活(BUKATSU)とは

第2章 勝利至上主義

第3章 気持ち主義

第4章 一途主義

第5章 減点主義

第6章 部活に凝縮された日本文化

著者

尾見康博(おみ・やすひろ)

1994年,東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。博士(心理学)。山梨大学大学院総合研究部教授。
主要著作に,The potential of the globalization of education in Japan: The Japanese style of school sports activities (Bukatsu).(Educational contexts and borders through a cultural lens: Looking inside, viewing outside. Springer, pp. 255-266, 2015年),Lives and relationships: Culture in transitions between social roles. Advances in cultural psychology.(Information Age Publishing, 2013年,共編),『好意・善意のディスコミュニケーション―文脈依存的ソーシャル・サポート論の展開』(アゴラブックス,2010年)など。

はじめに

たいていの日本人なら「部活とは何か」とあらためて問うことは少ないだろう。かくいう筆者も,部活そのもののあり方などについて深く考えたことはなかった。

筆者にとって大きな転機は二〇〇九年から二〇一一年まで家族とともにすごしたアメリカでの経験であり,そして帰国後の経験である。当然ながら,経験とはいっても,筆者自身が実際に部活に入っていたわけではなく,親として娘や息子の活動を見学したり,コーチや他の保護者の話を聞いたりしたことではある。

本書は,この経験をベースとして日本の部活に文化心理学的観点からアプローチし,部活とは何かについて筆者なりに探った成果である。

なお,部活には大きく分けて運動部と文化部とがあるが,本書で紹介する内容は程度の差こそあれどちらにも関係している。しかし,二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催を前にして,学校の運動部だけでなく日本のスポーツ界全体で,不祥事の話題が連日のようにテレビやネット上で取り上げられている。また「部活」という言葉からまずイメージされるのが運動部ということもある。こうした事情もあり,本文中で事例を紹介する際には,どうしても運動部の話題に偏ることをあらかじめお断りしておく。

関連記事の紹介

本書に関連して,サイナビ!内に以下の記事を掲載しています。心理学者と教育社会学者が日本の部活のあり方について徹底議論。

「日本の部活(BUKATSU)のあり方を考える◆対談:内田良×尾見康博

第1回 第2回 第3回

メディア掲載、書評等

『月刊トレーニング・ジャーナル』2019年5月号で紹介されました。

『しんぶん赤旗』2019年3月30日紙面に掲載されました。

日本パーソナリティ心理学会「図書紹介」にて紹介されました(評者は齊藤彩先生)。