基礎心理学ポータルサイトPsyPoの登場

Google検索などで十分事足りるのではないかと思われる方もいるかもしれませんが,検索して知りたい情報にアクセスするためにはそれなりの背景知識が必要です。つまり検索に用いる単語は自分のもっている知識からしか出てこないので,その範囲からちょっと外れた情報へのアクセスは,特に学生には想像以上に高いハードルになるようです。学生の知識は所属先のカリキュラムに制限を受けがちで,教員の専門から少し外れただけでも研究領域の存在すら思い浮かばないということも珍しくありません。先述のように,PsyPoは「分野」と「手法」のカテゴリリンクから該当の研究室をたどることができ,また各研究室の簡単な説明も一望できることから,自分の背景知識以上の広い情報にアクセスできることが期待できます。このためPsyPoは大学院に進学を検討する学生にとても有益な情報源となることと思われます。そしてそのことはとりもなおさず研究室主宰者の立場からも,そうした学生の人たちに研究室のことを知ってもらい、進学を希望してもらうために有望であることを意味します(実際,私の研究室で今年進学を希望している学生数名にPsyPoを紹介したところ,まさにこのようなサイトが欲しかったというような反応がありました)。

なお,昨今の学生はウェブ閲覧にPCよりもスマートフォンを利用することが多いそうですが,このような事情を鑑みてPsyPoは閲覧するデバイスに応じてレイアウトを自動調整するようになっています(図2)。

psypo_fig1-2

図2 PsyPoモバイルページ

登録方法

PsyPoは登録サイトを随時メールで受け付けています。利用資格は現在のところ,研究室の主宰者で,科研費等の競争的資金の申請資格をもつ方に限らせていただいています。PsyPoの運営母体は日本基礎心理学会ですが,上記の条件に合えば基礎心理学会に所属していなくても登録可能です。幅広い分野の方に利用していただきたいと思います。

PsyPoへの登録は,トップページから登録フォーム(Form.xls)をダウンロードし(ここからもダウンロードできます),そこに必要事項を記入してメールでyuko at fechner.c.u-tokyo.ac.jpまで添付送信していただくだけで完了です。80字以内で紹介文を書く必要はありますが,手間はその程度です。通常1~2日以内にはPsyPoから研究室へのリンクが貼られます。ただし登録はいまのところ手動で行っていますので,うっかり見逃してしまうこともあるかもしれません(実際,最近1件そういうことがありました)。1週間経ってもリンクが貼られない場合はお問い合わせいただいた方が良いかもしれません。

スポンサードリンク

分野と手法のカテゴリ分けについて

現在タグとして利用できる研究分野のカテゴリは「感覚・知覚」「認知」「記憶」「感情・情動」「動物行動」「数理モデル」「生理」「発達」「学習」「比較認知」の10種類,研究手法のカテゴリは「行動実験」「観察」「EEG・MEG」「MRI」「電気生理」「その他脳機能計測」の6種類です。

これらのカテゴリは若手会委員内での議論によって選ばれたもので,いわゆる基礎心理学(実験心理学)の研究分野と研究手法をおおよそカバーできているのではないかと思われます。ただし現在使用可能なカテゴリの中には公開日以降に追加したものもあります。例えば研究分野の「学習」と「比較認知」,そして手法の「観察」はサイトの公開から1週間ほど後にリクエストを受け,若手会委員内での議論を経て追加しました。

今後カテゴリを増やしていくのかどうか,増やすとしてその方向性をどうするのか(例えば応用や臨床も含むのか,あるいはあくまで基礎領域に限定するのか),若手会の中で議論中です。ただし基本的な姿勢としてできるだけ掲載研究室数が多い方が利用者にとっては嬉しいだろうと考えていますので,リクエストをいただければ増やしていく方向ではあると思います。


1 2 3