心理学の新刊ナビ!(2015年10月)

ノンフィクションから教科書,専門書まで,心理学に関する書籍は毎月多く刊行されています。ここでは,心理学関係の新刊の中から気になったものを一言を添えて紹介します。興味をひいたものがあれば,ぜひ読んでみてください。そこから新しい世界が広がっていくはずです。(編集部)

イーゴリ・レイフ著(広瀬信雄訳)
ミネルヴァ書房,2015年10月

ロシアの心理学者ヴィゴツキーの伝記。

加藤義信著
福村出版,2015年10月

発達心理学の巨人ワロンの人物像とその思想を紹介する伝記。

日本のレイシズムに関する社会心理学的な研究成果。

M. R. バナージ・A. G. グリーンワルド著(北村英哉・小林知博訳)
北大路書房,2015年9月

潜在的態度やIATの考案者による一般向け著作。ステレオタイプや差別に関する理解も深まる。

河原純一郎・横澤一彦著
勁草書房,2015年11月

注意研究についてまとまった一冊。「統合的認知」シリーズ1冊目。

ペネロペ・ルイス著(西田美緒子訳)
インターシフト,2015年11月

睡眠時,脳や身体に何が起きているのかを神経科学的に探究

幸福(しあわせ)のありようを,個人の時間軸を切り口に探究。

傷つきから立ち直る力「レジリエンス」について,ひとりひとりへのサポートを視野に入れた研究成果。

平木典子・柏木惠子編
金子書房,2015年10月

新たな親子関係の未来像を描く。『日本の夫婦』の姉妹編。

ローレンス・スタインバーグ著(阿部寿美代訳)
日経BP社,2015年10月

青少年期の心の発達について,第一人者が紹介。

P. ジンバルドー著(鬼澤忍・中山宥訳)
海と月社,2015年8月

有名な監獄実験を実施したジンバルドーによる著作。

サイコパシーについて新しい研究や事例をもとにわかりやすく紹介している。

岸本寛史編
誠信書房,2015年10月

精神分析と神経科学を統合しようとする新たなムーブメント。

アレックス・ペントランド著(矢野和男訳)
草思社,2015年9月

ビッグデータからソーシャルネットワークを解明。

ジョージ・ザルカダキス著(長尾高弘訳)
日経BP社,2015年9月

サイエンスライターによるAI(人工知能)論。AI関連書籍は最近多く見られる。

ナショナル ジオグラフィック編
日経BP社,2015年10月

リーダー争いに注目してチンパンジーとボノボの生態を追う。

サトウタツヤ著
筑摩書房,2015年10月

30の名著を挙げて,心理学の全体像を描写。

S. N. ホークセマ他編(内田一成監訳)
金剛出版,2015年9月

海外で定番の大型テキストの翻訳書。心理学の全体像をしっかりと理解できる。

教科書シリーズとして続々と刊行。本文2色刷。