新刊ナビ!(2018年4月)
不定期更新の新刊ナビ! 2017年年末から2月頃までに刊行された書籍の中から気になったものを一言を添えて紹介します。チャルディーニの新刊,道徳や感情,遺伝し,教育の効果など盛りだくさん。(編集部)
ベストセラー『影響力の武器』のロバート・チャルディーニの33年ぶりの単著。説得は,その下準備(プリ・スエージョン)が大切だと説く。影響力を適切に用いるための処方箋。
古典的なパニック研究として有名なキャントリルの著作。オーソン・ウェルズのラジオドラマ『火星からの侵略』はなぜパニックを引き起こしたのか? パニックを起こした人と起こさなかったの人との違いとは? ラジオドラマの内容も掲載。
他人のちょっとした失敗や不幸はなぜ「嬉しい」のか? シャーデンフロイデに関する実証研究の成果を,日常場面や文化などに現れる例などを用いながら,代表的研究者が興味深く紹介する。さし絵も充実。
私たちがどのような法意識をもっているのかを,社会心理学の観点から検証した科研プロジェクトの成果。
左ページに英文,右ページに日本語解説(日本語訳ではない)を配した,社会心理学の入門テキスト。社会心理学の基本的な用語や言い回しを英語で学ぶことができる,国際化時代に対応したテキスト。
行動経済学の基本的な知見を2~4頁のコミカルなマンガで表現する。経済現象を担う人間の行動が「合理的」ではなく,いかに「ヘンテコ」なものかを紹介。
著者は東京大学合格を目指したAI「東ロボくん」プロジェクトリーダー。AIが問題をどのように「解いて」いるのか。AI脅威論をどのように考えればよいのか。そこから見えてきた,人間の読解力のあやうさとは。
自分から学ぶことにはどのような意味があるのか。自ら学ぶ意欲のプロセス,アセスメント,成果,発達などを解説。
ゲイカップルはどのように仕事と家庭とを成立させているのか。インタビュー調査をもとにその実際を明らかにする。
不登校,夜尿,非行などの問題に関して,家族療法を用いたいくつかの事例をマンガで表現し解説。
『がん』でピューリッツァー賞を受賞した医師が遺伝子に注目してこれまでのヒトの足跡をたどる。上巻。
『がん』でピューリッツァー賞を受賞した医師が遺伝子に注目してこれまでのヒトの足跡をたどる。下巻。
ある一定の期間に生まれたすべての赤ちゃんを追跡調査するイギリスでの長期縦断コホード調査がどのような経緯で,どのような人物により行われたのかをドキュメンタリー風に追ったノンフィクション。
社会において,科学技術はどのような制度や仕組みの中で「真理」を生み出しているのかを,社会学や学習論の観点から分析。
共感は「よいもの」なのだろうか? 共感が倫理的に問題のある政策や差別へとつながる危険性を指摘し,「共感に反対する」刺激的な著作。
子どもは善悪やルール,公正などの道徳的な問題をどのように理解し,考えているのか。子どもの道徳性発達をイラストも交えながら紹介。
学力に影響を与える要因はいったいどのようなものなのか。メタ分析により見えてきた,さまざまな教育の効果を紹介。